正月恒例の新春歌謡ショウは２００５年もちゃんと開催されます。 例年、「笑い」を基本に据えたお芝居が展開されますが、今年はタイトルに「笑え」と入っていることから、やはり例のお方が夏に続いて大活躍されるのでしょうか？ 今回のいつも通りの２幕構成のようですが、第２幕の方がこれまでと少し趣向が違うようです。 第１幕の内容は夏の「新西遊記」第１幕の続きという位置づけになるらしく、これは歌謡ショウとしては初めてになると思います。 また第２幕では演目として「レ・ミゼラブル」となっており、すでに発売されているドラマＣＤの曲が披露されることになりそうです。例年は歌中心の構成となっている新春歌謡ショウですが、そういう意味では今回の公演はかなり違ったものになるかもしれませんね。 「レ・ミゼラブル」の曲はどれも良いものばかりなので、これが実際に劇場で聞けると言うのも楽しみの１つとなりそうです。

会場は今回も「青山劇場」で、公演日程は次のようになっています。 1/7(金) 1/8(土) 1/9(日) 1/10(祝) 13:00〜 13:00〜 12:00〜 18:30〜 17:30〜 17:30〜 16:30〜 今回は新春歌謡ショウとしてはかなり遅い日程ですが、地方から観に行く人（特に社会人）にとっては結構ありがたいかもしれません。 なお、本公演のチケット前売開始は 11/27(土) からとなっています。

今回は日帰りの昼夜連続観劇という強行スケジュールでした(汗)。 私が行った９日の昼間はかなり暖かく、例年入場前に寒さとビル風で震えていた新春公演とは少し違ってました。この点は私にとって非常にありがたかったですね。 第１幕は上にも書いてありますが、昨年夏の第３回スーパー歌謡ショウ「新西遊記」の第１幕の続きという位置づけになっていました。 劇場の大道具担当の中嶋親方が突然劇場を辞めたいと言い出したことから話は始まっていきます。それを何とか思いとどまらせようとする花組やダンディ団のメンバがあの手この手を考えていくという話なのですが、正月公演なのでどうしても笑いの方向に話が向かっていき、どんどん収拾がつかなくなっていきます。 で、話がどんどん進んでいくと微妙に展開が違ってきて、実は…というような話になります。お笑い中心でも最後はしっかりと人情芝居になっているところが歌謡ショウの特徴ですね。 話をどんどんややこしくしていくのが、やっぱりと言うかカンナさんと夏に登場した川岡刑事の２人なのですが、この２人、やっぱり面白いです。

２０分の休憩を挟んで第２幕。 例年なら歌中心のショウとなっていくのですが、今年は少し違ってまして、まだお芝居が続きます。 今度は養老院の慰問公演という位置づけになり、我々観客が養老院のおじんちゃん、おばあちゃんという「設定」となります。この「設定」を楽しむのも歌謡ショウの特徴でしょうか。 そこで行なわれるのが「あぁ、無情」。ゲーム「サクラ大戦４」およびドラマＣＤで何度か登場している演目ではありますが、実際に歌謡ショウで登場するのは初めてとなります。 ある意味「朗読劇」というような感じで衣装などは通常のものでしたが、それでもちゃんとしたお芝居に見えるのは花組さんの演技力の賜物でしょうか。 個人的にドラマＣＤ「あぁ、無情」の収録曲は結構好きなものが多かったので、それを実際に劇場で聴くことができたっては本当に嬉しかったです。特にラストで歌われる「我が心に鳴る鐘」は最高です。 笑い中心となっている今回の歌謡ショウにおいて、この部分だけは静かに観ることができました。

この「あぁ、無情」の公演自体は３０分ちょっとで終わったのではないかと思います。もちろん、第２幕がこんなに短いわけもなく、さらに違うことが行なわれます。 まずは家の雨どいなどに使われるエンビパイプで作られた楽器での演奏。以前は大太鼓の演奏だったのですが、何でも演奏してしまう花組さんは今年こんな楽器での挑戦となったみたいです（３曲「さくら」「第九」「ゲキテイ」の３曲が演奏されました）。 そして、この後は昨年の「大喜利」に代わって「すごろく」が行なわれました。花組が２チームに分かれての対抗戦で、進んだマス目に書かれていることをしてクリアしないとそのマスには進めないようになっていて、各マスには「早口言葉」や「楽器演奏」、「モノマネ」などが用意されていました。 私が観た公演では「早口言葉」「ジャンケン（観客とジャンケンして勝ったら進める）」「楽器演奏」「モノマネ」「ジェスチャー」あたりだったと思います。 そして最後は「海神別荘」で初登場した「口ずさむ歌」を花組がアカペラで唄って（このアカペラもすっかり恒例となってきましたね）、フィナーレとなる「ゲキテイ」へと続いていきます。

カーテンコールの後には今年の夏に開催される第４回スーパー歌謡ショウの演目も発表されました。次回は「新・青い鳥」…こちらもドラマＣＤで人気の高い公演ですが、今から非常に楽しみです。 今年はこれまでのひたすら笑わすことに重点を置いた新春歌謡ショウとは少し趣向の違ったものでしたが、ずっと笑っているのではなくそれぞれのポイントでちゃんと笑えるようになっていたので、こういう形でも良いのではないかと思いました。 気の早い話ですが、これを受けて来年の新春公演がどのようになるか期待したいです（もちろん、やりますよね？）。